【コスプレ】衣装製作に使えるお勧めミシンの選び方と基礎知識(ミシン教室&刺繍店監修)
はいどうも。モソです。
釣り情報が続きましたので本日はコスプレ。本日はコスプレ衣装製作にお勧めなミシンの紹介です。
コスプレに限らず手作り全般でも良いのですが・・・。
実は中の人、本業は刺繍店のため一応縫製の仕事してます。そして母は同じ敷地でミシン教室やったりしています。
また、ミシン屋の友人も多く、ある程度のミシンの整備や修理も自前やっちゃいます。
なので普通のところよりも知識はあるかなと思い、今回はこの記事を紹介させていただきます。
刺繍店&ミシン教室の見解ですので、営業トークなしのガチの話です(笑)
衣装は自作できるか・・・
まず和裁洋裁なんでもあれのうちの母にコスプレ衣装製作について助言を伺ったところ
「市販の衣装なら買った方が安い。ない衣装は作るしかない」
「市販品は丈は直したほうがいいが、技術がいるので知識ゼロなら自分ではやらないほうがいい。恥ずかしいと思わずお直し屋に相談する」
「似たパターンの型紙を探して購入し(手芸店で販売されている)、細かく調整したり工夫したりするしかない」
だそうです。
やっぱりミシン欲しい!
市販されていない衣装を自作するとなると手縫いでは限界・・・熱圧着も外れそう。
熱圧着テープという便利グッズもありますが、簡単みたいで圧の掛け方など結構難しいです。
あと、熱圧着は素材を選びます(サテンなど熱に弱い素材には当然使えません)
やはりミシンを買うしかないのか・・・。
それに即売会でグッズを頒布したいし、ミシンがあると便利ですにゃぁ。
500円以下から?!ハンドミシン!
最近はハンドミシンというホチキスみたいなミシンがあり、なんともっとも安いもので500円を切るものから!
おおむね2500円くらいで買えます。
電動のハンドミシンもあります。
ただ、もうちょっとスピーディーに縫いたい・・・そんな人も多いはず。
家庭用ミシンと職業用、工業用ミシンの違いとは
ミシンの種類はさまざまですが、一般の方が使うとすれば「家庭用ミシン」になりますね。
私も買うとすれば家庭用をお勧めします。っていうか私は仕事の縫い物するとき家庭用使ってますよ。職業で使ってるのに。
家庭用ミシンはリーズナブルで、かつ多機能です。ジグザグ縫いやボタンホールなども縫えます。
初心者に使いやすいようにと電子制御のものが多いのも家庭用の特徴です。
しかしこれは利点でもあり弱点で、10年サイクルくらいで修理が利かなくなったり(機械部品はマイナーチェンジされず共通部品として扱われたりしますが、電子部品が供給されなくなる)
自動糸通しがついていて便利ですが、この機能はかなり繊細な部品でわりとよく壊れます。壊れても手で通せばいいだけなのであまり問題ではないかと思います。
モーターが弱いので「送り」の力が弱く、厚い生地を縫うときは苦労します。知らない方はよく勘違いされますが、家庭用(標準的な11号の針)でもかなりの厚地に刺さるんですよ。でも送りが弱いので前に進まず、同じ場所に針が落ちるという現象が起きます。普通のコスプレ衣装(衣服)ならば問題なく縫えるレベルです。
基本的に下糸の調子は固定されています。このため糸の調整域が狭いので太い糸は使えません。初心者にやさしくなるよう調整が簡単な設計になっている分、糸(の太さ)を選ぶというわけです。
職業用ミシン
職業用と聞くとプロっぽく聞こえますが、縫い目がより安定していて馬力があるミシンです。
さまざまな太さや種類の糸に対応できるのが職業用です。送りが強いので厚地も縫いやすいです。
基本的に縫いミシンであれば直線のみ。よくあってジグザグがあるくらいです。
ボタンホールなどは別途専用のミシンを使います。
コンピュータミシンと利くとよさそうに聞こえますが、職業用のアナログなミシンは電子部品がほぼないので、壊れる要素が少なく長持ちするのです。作られていて構造が簡単なので、何十年も使えます。テーブル付きのものが多くて重く移動は苦労します。
家庭用の速度では満足できない方に職業用をお勧めします。最近はテーブル無しの軽量タイプもあります。
http://www.brother.co.jp/product/hsm/professional/nouvelle470/index.htm
工業用は特殊なミシン
ミシン店の話では、その上に工業用というのがあります。
力がかなり強く手を巻き込むと大怪我をします。
職業用でも家庭用でも手を縫ったりすることはありますが骨まで砕けそうです・・・
車のシートベルトを縫うようなやつや、特殊ミシンは工業用になります。
まあ、ミシン=マシンの意味なんで工場の機械はみんなミシンですね。(縫い物用機械=ソーイングマシンです)
家庭用ミシン。何を買えばいいか
普通の縫い物を行うならば最初はやはり、ジグザグやボタンホールがついた家庭用ミシンがお勧めだと思います。
あれこれ多機能のものを選びがちですが、直線とジグザグ、フチかがり、ボタンホールがあれば他はほぼ使いません。
価格帯はうちの母のミシン教室では、家庭用の4万円前後のタイプをお勧めしています。
糸調子(上糸と下糸の強弱バランス)がきちんと調整でき、説明書どおりに使えば別に十分かなと思います。
http://www.brother.co.jp/product/hsm/practical/s71sl/index.htm
10万円のタイプとモーターの大きさ(力)はほぼ同じで、あとは多機能さと基盤(コンピュータ)の能力のよしあしという感じです。先に記述したとおり使わない縫いパターンのほうが圧倒的に多いです。目的とお財布と相談という感じですね。
2万円前後のタイプは頻繁に整備できる人なら使えると思いますが、不安定な感じがあるのでお勧めしていません。
使いつぶすつもりで購入するならアリと思います。
価格帯に関係なく、縫う前に釜(下糸が入るところ)まわりを説明書にしたがって清掃してください。
調子が悪くなる原因は説明書どおりに使っていないことと、釜のまわりに糸くずがたまっていることです。
固着(モーターが全くまわらなくなる)は何年も使っていると起きますが、普通の使い方ではほぼ起きず、電源が入ってないとか単純ミスで稼動しない場合がほとんどです。
ロックミシン、刺繍ミシンなどは必要か?
家庭用ミシンには「ロックミシン」「刺繍機能付きミシン」などがあります。
必要に応じて購入すると良いと思います。
ロックミシンは施工性が必要なときに
http://www.brother.co.jp/product/hsm/professional/hl432df/index.htm
ロックミシンは「施工性」と「着心地のよさ」「丈夫さ」が必要な時に使うものです。スピーディーに生地の端末を処理してくれます。針数(糸の数)によって色々な縫い方ができますが、セッティングがめちゃくちゃ難しいです。どんだけ苦労したことか・・・(笑)
ホントに必要な人は買ってくださいというミシンですので、最初から必要と思わないほうがいいです。
コスプレ衣装に関しては、表面の仕上げのみでよければ基本的に不要かと思います。裏の見えない処理部分にまでこだわりたいという人や、衣装以外の縫製もやりたい方向けです。
好きな人向け家庭用刺繍機能付きミシン
刺繍機能付きミシンは、専用のソフトで図柄を作って色々なものが作れます。縫い物もしながら同人誌即売会でグッズも作りたい・・・という方向けです。ミシン8万円前後+専用ソフトが5万円前後くらいです。
http://www.brother.co.jp/product/hsm/embropc/fm1100/index.htm
※私も使ってました。
想像以上にクオリティー高い刺繍が作れますよ。
私は最初、家庭用刺繍機能付きミシンを並べて刺繍の仕事をしていました。
ソフトも専用のものが必要ですが、昔にくらべてだいぶ安くなりました(刺繍ソフトは100万円がザラでした)
ミシン刺繍はソフトの性能よりも材料やミシンの特性を把握することが大事なので、土木建築設計に近い感じです。
http://www.brother.co.jp/product/hsm/embropc/shishu_pro_10/index.htm
なお、今は職業用で針が6本(6色)縫えるタイプを3台所有して使用しています。
http://www.brother.co.jp/product/hsm/professional/pr655/index.htm
最近、壊れている刺繍ミシン(たぶん200万超え・・・)をもらったので、修理して使えればいいななどと考えています。
ちなみにモソは大手ミシンメーカーで年1ペースでミシン販売店向けのミシン刺繍(主にソフトと刺繍の作り方)の講師をさせていただいています。リンクを見ていただくと、どこのメーカーか概ね予想つきそうですね・・・(笑)
最初にミシンを買うときの注意
特殊な素材を縫う場合をのぞいて、やはり家庭用ミシンがベストかなと思います。価格は4万円前後。
http://www.brother.co.jp/product/hsm/practical/s71sl/index.htm
刺繍もやってみたい人は刺繍機能付き+ソフトを購入してもいいと思います。(下記ミシン+刺繍ソフト)
なお、大きい刺繍ができるタイプもありますが、糸の引っ張りなどもあり大きい刺繍は難しいです。
http://www.brother.co.jp/product/hsm/embropc/fm1100/index.htm
今は通販も盛んですが、アフターが利くところで直接購入したほうが絶対に良いです。
通販で買ったものは地元ミシン店で修理ができなかったり、高額な修理費を請求されたというケースも多々あります。
ミシンが苦手という人へ
大丈夫です。使うほど慣れます。
絵だって描かないと上手くならないですよね。同じことです。
ちょっと使って上手くできるだろうなんて甘い世界ではありません。楽しみながら少しづつ覚えていきましょう。
故障かなと思ったら
ネットを見ると「安物は壊れる」とか色々な意見がありますが、たいていの場合ミシンの性能を超えて使い、調子を狂わせている場合がほとんどです。縫えないもの、ぬいにくいものも当然ながらあります。
「故障かな」「すぐ壊れた」と思ったら、使い方を間違っているケースがほとんどだったりします。
おかしいなと思ったら下記をチェックしましょう。
・糸通し順路が間違っていないか
・釜のまわりは汚れていないか(糸くずが溜まっているなど)
・ボビンや釜のセッティングは正しいか
・糸調子は適切か
・針が曲がっていないか(怪しいと思ったら取り替える)
・電源は入っているか(コンセント、コネクタまわり)
糸の通し忘れとかちょっとした事のようですが、糸の抵抗などに影響するので、調子が取れて縫えなくなります。ボビンの方向を間違えているなどもよくあるケースです。最近の家庭用ミシンには糸を通す番号が打刻されています。
糸などはケチらずにそれなりの有名どころ(縫い糸ならシャッぺスパンの60番など)を使うという具合です。
監修:刺繍店さこむわーくす ハンドメイド空間壺屋日野通り
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