【狩猟】狩猟初心者講習に参加してみたぞ。沖縄で狩猟免許を取得する。
こんにちはモソです。
狩猟免許取得に向けて、沖縄猟友会の狩猟講習会に参加してきましたよ。
【そもそも、狩猟免許とは】
対象は鳥と哺乳類のうち、鳥獣保護法で定めた動物を、一定期間、定められた場所や方法で一定量捕獲してもよいという免許。
たとえば畑を荒すイノシシに対してわなを仕掛けて捕獲したい場合、基本的には「わな猟」の免許が必要になります。
「わな猟」「あみ猟」「第1種銃猟(装薬銃・空気銃)」「第2種銃猟(空気銃のみ)」の4種類の免許があります。
ちなみに、ここで言う空気銃とはサバゲーで使うエアソフトガンのことではなく、銃刀法の適用となる空気銃です。
銃刀法の対象外となるエアソフトガンは0.98ジュール以下でプラスチック製のBB玉(6mmの場合)となっていますが銃刀法による空気銃は、はるかに強い威力を持っています。弾丸も金属製です。
ちなみにエアソフトガンで0.98Jを超えるものは、「準空気銃」となり違法となります。逮捕された事例もあるので、エアソフトガン愛好家の方は注意が必要です。
私は妻とともに昨年「猟銃等初心者講習会」を受講。試験をパスしたため、平行して狩猟免許の取得を目指しています。
【沖縄での猟銃所持(取得)は狩猟免許が必須】
日本で猟銃等の所持が認められるのは「スポーツ射撃」「狩猟」「害獣駆除」のみで、コレクションとして所持できません。
(内部を溶接した「無稼動実銃」は法律上の銃ではないので、一般の方も購入できます)
ややこしいですが銃猟を行うためには「猟銃等初心者講習(県警)」の考査(試験)と、「狩猟免許(沖縄県文化環境部)」の試験をパスしないといけません。二つの試験があるのです。
猟銃等の所持に限っては、県警で「猟銃等初心者講習」を受講し、その後医師の診断や県警の調査をパスし、教習射撃を受講(車で言う実地)。設備を整えて申請が通れば、猟銃等(散弾銃、いわゆるショットガン。及び空気銃)を所持できます。
この場合はクレー射撃(スポーツ射撃)に限った話です。
また、沖縄には空気銃の射撃場が南城市大里にありますが、散弾銃の射撃が行えるクレー射撃場がありません。
よって沖縄で猟銃等を所持するための用途は「狩猟」「害獣駆除」に絞られます。
害獣駆除業務に関しても狩猟免許とセットなので、沖縄において猟銃(装薬銃)を所持するには、必然的に「猟銃等初心者講習」と「狩猟免許」の2つの試験をパスする必要があるというわけです。
なお、「猟銃等初心者講習」は50問中45点以上正解が標準的な合格ライン。
「狩猟免許」は100点中70点以上正解が合格ラインです。
【狩猟免許の講習会】
今回受講したのは沖縄猟友会による狩猟免許の初心者講習会で、午前中は概論と狩猟対象となる鳥獣、間違えやすい鳥獣の講義。
午後は「あみ猟」「わな猟」「第1種(装薬銃及び空気銃)」「第2種(空気銃)」それぞれの専門的な講習です。
講習費用は1人1万5千円と高額なので、なので、ケチってyoutubeなどで見て直接試験を受けるという考えの人もいるかもしれませんが、模擬銃を使った講習会に関しては受講する価値ありでした。
(試験には県証紙6千円弱、医師の診断4千円程度、写真7百円程度が別途かかります)
午前中の講義は「配布されたテキストで試験日までに勉強してください」という感じです。
午後は実銃をベースに、銃身の中を金属で詰め固めた模擬銃を使った講習が行われました。
なお、狩猟免許(第1種)試験では筆記試験、イラストを用いた鳥獣の判別試験、実技試験があります。
実技試験の内容はこちら。
・銃の点検
・銃の分解結合(いわゆるフィールドストリッピング。銃身を外し清掃する作業)
・装填→構え→脱包(だっぽう:弾抜き)
・集団行動や休憩、銃の受け渡し。
・目測(講習会では実演無し)
猟銃等の所持については1人1銃制度で、誰にも触らせてはいけないこと。
また、エアソフトガンでは構造の違いから十分な練習は難しいので、個人的には狩猟免許の受験(1種及び2種)にあたっては、模擬銃を触って直接指導がもらえる講習会受講は必須だと思います。
【注意すべきこと】
猟銃等の取り扱いや試験で特に注意すべき点はこちらです。
・動作の前後には常に弾が入っていないことを確認する。「実包なし!異物なし!」と声を出さないと減点対象になります。車の教習で「後方よし、右側方よし」など声を出さないと減点になるのと同じです。なお、銃身内に異物があると銃身が破裂するなど暴発事故につながります。
・指トリガー、銃口が人(試験官や受講者)に向いたら、もちろん即減点です。
【サバゲーマーが語る猟銃の取り扱い】
私はサバイバルゲーマーなので銃の知識はそこそこにあると思っていましたが、そこは実銃。
当たり前ですがサバゲーで得た知識は、ほぼ役に立ちません…。
用語についてもすべて日本語なので、点検も「ストックよし!」はダメで、「銃床(じゅうしょう)よし!」と声に出さないといけません。
そこでサバゲーマー的に感じる感想や注意を描いてみます。
・銃がやたらと重い。手が滑る。姿勢が崩れる。
ホンモノなので当然という意見があろうかと思いますが、今のエアソフトガンは実銃と同様の重量バランスで作られたものも多く、フルメタルの外装の電動ガンなどもあり、近年のエアソフトガンは非常にリアルにできています。
講習会や試験で取り扱う模擬銃は、内部構造は実銃と同様ですが銃身内が金属で埋められてます。なので実銃より重いです。しかも銃身が重いのでフロントヘビーなのです。
重たいので知らす知らずのうちに銃身が下がったり、手が滑ったりして、他の人に銃口が向いたり、支えようとしてつい用心金の中に指が入れば減点となってしまいます。これはエアソフトガンで慣れてしまった人が特に気をつけたほうが良いことではないかと思います。
エアソフトガンなどで自宅でも練習しようと考えている人は「試験や講習で使う模擬銃は特に重い」ということを念頭に練習すると思います。銃口管理などはサバゲーでも気をつけたいものですから。
・握りを5本の指でしっかり握ること
サバゲーのように人差し指を用心金(トリガーガード)にかけるような持ち方もOKとのこと。
しかし、下記の写真のとおり、握り(グリップ)を5本の指で力強く握りこんだほうがいいです。
これは上記の「模擬銃は特に重い」に関係してきます。
この握り方のほうが良さそう
(写真はエアソフトガン)
銃が重いので手がすべり、支えようとして、ついつい用心金の中に指が入ってしまう・・・ということがありました。もちろん減点対象になります。初めての銃なので緊張して手汗をかいて手が滑るのです。
「大丈夫」と思っている人も、試験当日は緊張するでしょうから、他人事ではないはずです。
(危険な道具を取り扱うので、緊張感がない人は、猟銃取得に向かないと思います…)
グリップをすべて握るスタイルはちょっとかっこ悪いと感じる人もいるかもしれませんし、「トリガーが露出していてむしろ危ないのでは?」と考える人もいるかもしれませんが、試験官に「指トリガーをしていない」とアピールする上でも、握りを5本の指でしっかり握るほうが有効ではないかなと思います。
サバゲーやミリタリーっぽい握り方
手が滑るし、試験官に誤認されそう
・銃の分解は簡単。機種によって結合にクセがある。
銃の分解結合と言っても、先台(ハンドガード)と銃身を取り外すだけで、非常にシンプルで簡単です。
しかしながら、組み立てについては、それぞれの機種で操作方法の違いや、噛み合わせにコツがあります。
これは動画を見るだけではわかりにくいです。
なお、試験中に分解結合ができず投げ出した場合は一発退場。
分解結合がスムーズにできない場合も減点になるらしく、もちろん操作中に銃口が人に向いたり、指トリガーした場合も減点となります。
なお、試験で使う模擬銃は自動式(セミオート レミントンM1100)、上下2連が2種類。水平2連が2種類である程度選べる場合もあれば、選べない場合もあるそうです。なので模擬銃それぞれ扱うようにとの指導がありました。
上下2連の1機種については結合作業にクセがあり、指導を行った猟友会の方も苦戦していたほどですから…
1万5千円を支払って初心者講習を受けていた方がよい最大の理由です。
実際に模擬銃をさわる事は大事なのです。
・M1100は中途半端に操作するとジャムる。
自動式(サバゲーで言うセミオート)のM1100模擬銃は、他の模擬銃よりも分解結合や操作が簡単でした。
しかし中途半端な操作をするとジャム(詰まる)を起こすことがあります。実際にジャムを起こして猟友会の方が模擬弾を取り出す一幕がありました。
コッキング(遊底を引く)動作には結構な力が要ります。ブローバックガスガンみたいに軽くはないので、力を込めてコッキングするとトラブルなく動作ができます。
これさえ注意しておけば、もっとも安心して試験を受けられる模擬銃ではないかと感じています。
(上下2連や水平2連は「折れる」ギミックがあるため、銃口の向きにひときわ注意が必要な印象でした。)
これも初心者講習を受けておいてよかったと思うポイントでした。
余談ですが、猟友会の方によるとM1100は軽くて良い銃だが、発射ガスによる「スス」が内部機構に溜まるので、上下2連や水平2連と比べると整備に手間がかかるのが難点、とのことでした。
・射撃姿勢の時は、あくまでも姿勢だけ。
サバゲーマーはついつい「射撃してよい=トリガーに指をかける」をしてしまいがちなので、射撃姿勢の時も握り(グリップ)を5本の指で握りましょう。うちの妻はこれで注意を受けていました。
銃身が重いので銃が下がりがちになりますが、水平にしてしまうと減点になります。
【受講の感想】
繰り返しになりますが、狩猟免許の受験にあたっては、猟友会主催の講習会受講は必須だと思います。
事前に模擬銃の取り扱いを直接指導いただけるのは、受験にあたっては非常に有益なことです。
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